―――――――――――約半年前――――――――――――
慶太は自宅近くの公園のベンチに座っていた・・・・・
――――悩んだ時―――落ち着きたい時―――――
何かあったら慶太は必ずココに来る・・・・・
あんまりキレイではないこの公園は、人もめったに居る事もなく
ほとんど使われていなかった・・・・・
それは慶太にも好都合で、いつもココに来ていた・・・・
――――自宅以外でリラックスできる場所――――
それがこの公園だった。。。。。
周りにも家がなく、ギターを弾きながら歌っても大丈夫な場所だった・・・・・
いつもの時間に行き、いつものベンチに座り、ギターを弾き、星空を眺める・・・・・
でも、この日は何かが違った・・・・
『ギターの音が聞こえる・・・・・』
慶太は耳をすまし目をつぶった・・・・・・
『。。。。これ、僕たちの曲だ。。。。。』
流れてきた曲はw-inds.の曲だった。
どんな人が弾いてるのか知りたくなり、その音が聞こえる方向へ向かった・・・・
近づいていくと、ギターの音と共に歌声も聞こえてきた。。。。。
力強いキレイな声
歌っていたのは女の子だった
『楽しそう・・・・☆』
その子はギターを弾きながら微笑んで歌っていた・・・・
まるで、ギターのリズムを楽しみながら歌ってるように。。。。。。。。
その子はギターに集中しているせいか
慶太の存在に気づいていなかった・・・・・
慶太も心地よく曲を聞いていたときだった・・・・・
突然、音が止んだ・・・・・
『・・・・音が止んだ・・・・・どうしたんだろう・・・・』
慶太が見ると、その子は地面に手を置いて何かを探していた
慶太は心配になり声をかけた・・・・・・
『どうしたの??何か探し物??』
「っあ。。。。ピックが落ちちゃって・・・・・」
ピックはその子の足元に落ちていた。慶太はそれを見つけその子に渡した
『はいっ。これでしょ??足元に落ちてたよっ♪』
「あっ。すみません・・・m(。_。)m ぁりがとうございますっ☆」
慶太は驚いた。
普通の子だったら僕を見て驚くはず・・・・・
なのにこの子は何にも反応がない・・・・
僕だって気づいてないのかな・・・・??
「ぁの・・・・もしかして、さっきから聞いて下さってた方ですか・・・・??
誰かがいるってコトは分かってたんですけど、
私、目が見えないからダレかは分からなくて・・・・」
『そうだったの・・・??目が見えないのにギター上手だったよっ!!』
「本当ですかっ??ありがとうございますっ♪♪」
『キミが歌ってた曲ってw-inds.の曲だよねっ!!
力強くてキレイな声だねっ☆』
「はいっ♪w-inds.の曲って大好きなんですよぉ☆
いつもは聞いてるだけなんですけど、歌いたいなって思って練習してるんですよっ」
『そっかっwwがんばってねっ♪ いつも、ココに来てるの・・・・??』
「いえ。今日が始めてですっ。たまたまココを見つけて・・・・」
『そっかっ♪また今度聞かせてよっ!』
「えっ。下手ですけどイイんですか・・・・??」
『全然下手じゃないよっ!!じゃぁ、また今度ねっ。』
慶太はそう言い自宅へ戻った・・・・・
――――あの子の歌を聴くこと―――――
それから僕には1つの新しい日課ができた・・・・・
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